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モーターを専門に扱う『スリーピース株式会社』の代表・西山弘信が、モーターならではのトラブルを解説。
モーターに関して、お悩みのトラブルや検討中の課題などがある方は、ぜひご一読ください。
※2021年時点
ロッカー用電子錠では、限られたスペースの中で確実な開閉動作を実現する必要があります。
しかし、推力不足や制御仕様の問題により「閉まらない」「開閉不良」といったトラブルが発生しやすいのが実情です。
本ページでは代表的な不具合とその改善事例を紹介します。
従来のロッカーはソレノイド式が一般的でしたが、ソレノイド式の電子錠は比較的安価である一方、推力が弱く、開閉不良が発生しやすいという課題がありました。
実際、市場では開閉トラブルが頻発していました。
より強い推力をもつモーター式に変更すれば、開閉できないトラブルを大幅に改善することができます。
トラブル発生当時、ロッカー向けのモータータイプの小型電子錠が市場に存在しなかったため、スリーピースにおいて独自に開発を行いました。
その結果、本製品は2023年3月、第35回中小企業優秀新技術・新製品賞「奨励賞」を受賞※するなど、高い評価をいただいています。
※「モータ式小型回転ラッチ」で、第35回中小企業優秀新技術・新製品賞「奨励賞」を受賞
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従来の宅配ボックスやロッカーなどに使われている電子錠前は、通電と非通電を繰り返すことで上下動に動かすソレノイド式が主流でしたが、荷物を無理やり入れ込んだ際に、外に押し出す力が弱いという短所がありました。
鍵というスペースが限られる条件があり、開発品は超小型ギヤドモーター(モーター+減速機)を使用。その上でモーターの回転運動を機構内部のスクリューノブに伝達、スクリューノブの溝の上を解除レバーにはわせることで、モーターの回転を直線運動に変えました。
保持力も強く、確実に施錠・解錠が可能。さらに、寸法の薄さをソレノイド式の14ミリメートルから11.5ミリメートルにできたため装置の省スペース化によって荷物を入れるスペースが広がりました。
消費電力はソレノイド式の400ミリアンペアに対し、開発品は75ミリアンペア。単4電池4本ではソレノイド式の5倍程度となる約2万回の作動が可能です。
より強い推力を得るため、従来のソレノイド式と同じサイズのモーター式電子錠を新規に設計。
電子錠内部にはマイコンも搭載しており、従来のソレノイドタイプと比較して高単価にはなるものの、市場で多発していた開閉トラブルの大幅改善を実現することができました。
ソレノイド式では推力不足などにより開閉不良が多く、トラブル発生時には管理会社が現場へ出向いて対応する必要がありましたが、モーター式に変更することで、運用面での負担軽減も実現しています。
デリバリーなどの受け取りに使用する冷蔵庫タイプのロッカーのケースです。
寿司などの商品を受け取る際、扉が必要以上に大きく開いてしまったり、開けたまま閉め忘れるケースがあり、冷蔵ロッカー内の冷気が外へ逃げてしまう問題が発生していました。
本製品はマイコンを搭載しているため、制御仕様を変更して扉が完全に開かないように動作調整を行いました。 具体的には、開錠指令が電子錠に届くと錠前自体は開錠しますが、扉を押し出さずにその場で保持する制御へと変更しています。
また、荷物受取後に扉が開いたまま放置されている場合には、監視ボード側でエラーを検知し、店員へ通知が届くように設定しました。
一度冷気が逃げてしまうと、ロッカー内を再び冷やすために余分な電力が必要となり、電気代が増加してしまいます。
そこで、扉が開いている状態を信号で検知・通知できるようにしたことで、無駄な冷気漏れを防ぎ、電気代削減につながりました。
また、扉が開いたままの状態では、子どもがぶつかってケガをする危険性もありましたが、この仕組みによって安全性の向上も実現しています。
電子錠のトラブル対応で現場へ出向くコストは、積もり積もれば大きな損失となります。
モーター式への刷新や高度な動作制御は、故障率の低減だけでなく、電気代の削減や安全性向上といった付加価値も生み出します。
「扉が閉まらない」「推力が足りない」といった既存製品の課題解決に向け、貴社の仕様に合わせたカスタマイズをぜひご相談ください。
※2021年時点