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モーターを専門に扱う『スリーピース株式会社』の代表・西山弘信が、モーターならではのトラブルを解説。
モーターに関して、お悩みのトラブルや検討中の課題などがある方は、ぜひご一読ください。
※2021年時点
住宅用天窓開閉モーターは、高温環境や直射日光の影響を受けやすく、発熱や油漏れ、異音などのトラブルが発生しやすい機器です。また、住宅設備として静音性や長期信頼性も重要となります。
本ページでは、実際の不具合事例と改善策を紹介します。

環境温度が高い状況においては、含油軸受メタルから油が滲み出して整流子溝部分にブラシ摩耗粉が滞留しやすくなります。
そのため、目詰まりを起こす不具合が発生していました。
モーター内部への油の流入を防ぐために、整流子側に防油用ワッシャーを追加し、含油軸受メタルからの油が整流子溝部分へ侵入しない構造に改善。これによって、整流子の汚損やブラシ周りのトラブルを未然に防止できるようになりました。
また、モーターの取り付け姿勢によって油の流れ方や滞留位置が変化するため、油が整流子側へ移動しにくい姿勢となるよう、取り付け方向についても改善を提案。構造対策と姿勢改善を組み合わせることで、より安定した長期使用が可能になりました。
目詰まりによる不動作が解消され、メンテナンス交換が不要となりました。
もし改修や交換作業を行う場合には、交通費や作業費だけでも最低3~10万円程度かかります。そのため、改修・交換作業を回避できたことによるコスト削減効果は非常に大きいといえます。
直射日光が当たりやすい設置環境では、外気温の上昇によりギア油が分離します。
そのため、ギアヘッドのケース合わせ面から油が漏れ出す現象が発生していました。
ギアケースの合わせ面にガスケット(パッキン)を追加し、密閉性を向上させました。
さらに、分離しにくく使用温度範囲の広いタイプのグリースを再選定することで、長期的な潤滑性能と信頼性を確保しました。
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ギアの寿命が延び、さらに油漏れがなくなったことで、ギアの摺動がよりスムーズになりました。
油漏れは製品の印象を大きく損なう要因ですが、この改善により利用者(エンドユーザー)からの信頼性向上にもつながっています。
要求される仕様に対し、製品性能がオーバースペックであったことが価格を上げる要因となっています。
まず、現行品の電流波形を測定することで、実際の負荷状況を詳細に把握しました。
電流波形を確認すると、一時的に負荷が高くなるポイントはあったものの、運転の大半は低負荷領域で動作しており、現行より小型のモーターでも十分に対応可能であることがわかりました。
この評価結果をもとに、小型モーターと減速機の的確な組み合わせを再選定し、必要性能を維持しながらモーターコストの削減を実現。 実負荷に基づく適正選定により、過剰スペックを避けつつ、コストと性能のバランスを適正化することができました。
トルクが低く使用回数も少ない用途であるにもかかわらず、現行品ではトルク・寿命ともに大幅にオーバースペックなモーターが採用されていました。
実際の使用条件を踏まえて適切なモーターへ再選定したことで、必要性能を十分に満たしつつ、1台あたり 800円以上のコストダウンを実現しています。
モーターの回転数が高すぎることが、大きい音が発生する要因となっています。
モーターの回転数をできるだけ下げ、減速比の調整によって最終軸の回転数を希望の仕様に合わせました。
また、平歯車では点接触となり騒音が発生しやすいのに対し、ウォームギアを採用することで面接触となり、動作音を低減することができました。
ウォームギアはセルフロック機能を持つため、扉の保持が可能となり、機構としての安定性も向上しました。
異音対策としてウォームギアへの変更を提案したところ、保持機能も兼ね備えられるようになり、お客様側で必要だった部品を削減。その結果、原価として約1,000円のコストダウンにつながりました。
過酷な熱環境下での安定稼働は、天窓開閉モーターの生命線です 。
構造の見直しや適正なスペック選定により、故障率を下げ、一台あたり3〜10万円に及ぶ高額な現場修理コストを回避できます。
高熱による油漏れや異音、オーバースペックによるコスト高でお悩みの方は、現場の課題を熟知したスリーピースのカスタム提案をぜひご検討ください。
※2021年時点