モーターのトラブル解決策集
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水門開閉用モーター

当メディアはスリーピース株式会社をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

目次
西山 弘信イラスト
解説者
西山 弘信
       
1700社以上モーター導入実績・ノウハウ
をもつモーターメーカー代表が解説!

モーターを専門に扱う『スリーピース株式会社』の代表・西山弘信が、モーターならではのトラブルを解説。
モーターに関して、お悩みのトラブルや検討中の課題などがある方は、ぜひご一読ください。

※2021年時点

水門開閉用モーターは風雨や気温変動にさらされる屋外設置が前提となり、水分・低温・異物混入など過酷な環境下で使用されます。
そのため、出力軸の腐食や低温時の不動作など特有のトラブルが発生しやすい機器です。

本ページでは実際の不具合事例とその対策を紹介します。

課題/トラブル1:
出力軸が錆びる

状況とその原因

水門開閉用モーターでは、通常、切削加工性に優れた鉄製の出力軸を使用しています。
そのため、必然的に錆が発生しやすいという課題があります。

提案/対応

単価は上がりますが、錆びにくいSUS(ステンレス鋼)製の出力軸を採用
さらに、モーター部分をゴムキャップで覆うことで防滴性を向上させました。完全防水ではないものの、水滴に対して強い構造としています。

結果/効果

錆の発生によって外観の劣化や駆動性能への影響がありましたが、防錆・防滴対策を実施したことで見た目の問題と駆動上の不具合の双方を解消することができました。

課題/トラブル2:
モーターが動かない

状況とその原因

モーターが動かない

水門開閉用モーターは屋外に設置されます。
そのため、外気温が低い環境では、ギアヘッド内部のグリースや焼結歯車の含浸油が硬化して、歯車が正常に駆動できなくなることがあります。

右の画像は、グリースが塗布されたギア部分です。
焼結歯車に含侵した油が凍ってしまい、回転ができない状態になっていました。

提案/対応

グリースおよび焼結歯車の含浸油を、低温特性に優れたタイプに変更しました。
さらに、モータートルクを引き上げ、ギアヘッド内部の油が低温で硬化した場合でも確実に駆動できる出力を確保しました。

これにより、低温環境下でも安定した動作が可能となり、信頼性が向上しています。

結果/効果

お客様の開発は関東で行われていたため、低温環境での不動作は評価段階では確認できていなかったとのことです。

今回、油を低温特性の良いものへ変更したことで多少のコストアップは発生しましたが、不具合交換が不要となったため、ユーザー側では入替用モーター(約1万円)の負担が削減されました。

課題/トラブル3:
歯車が割れる

状況とその原因

モーター内に異物が混入することで出力軸がロックし、そこへ衝撃荷重が加わることで、歯車が破損(割れ)してしまう事象が発生していました。

歯車が割れる 歯車が割れる

提案/対応

まずはモーター部とギアヘッドのバランスを見直したところ、モーターの出力が大きすぎたため、ロック時にモーターの力で歯車を破損してしまう問題が発生していました。
そこで、モーター側の出力を適正化し、衝撃荷重がかかった際の歯車への負担を軽減しました。

さらに、ギアヘッド内部の仕様も再検討し、歯厚の増加、モジュール変更、焼入れ処理などを行うことで、歯車そのものの強度を向上させました。

結果/効果

歯車破損によりモーターが停止すると農家の作業が止まり、クレームにつながってしまいます。
異物が入ることはイレギュラーではありますが、万が一異物が混入した場合でも歯折れに至らず、使用し続けることが可能になりました。

ギアドモーターの寿命が長くなったことで、お客様からの信頼も向上したとのことです。

対策による単価アップはありましたが、モーター部分の改修やメンテナンスが不要となったことで、3~10万程度の改修メンテナンス作業のコストの削減につながりました。

監修
西山 弘信イラスト
私が解決します!
私が解決します!
代表取締役西山 弘信
1700社以上
モーター導入実績・ノウハウのある

スリーピーストラブル
解決!

屋外設置の機器において、環境要因による故障はメーカーの信頼を揺るがす大きなリスクです 。出力軸の材質変更やグリースの適正化、トルクバランスの調整により、不意の故障を防ぐことが可能です。また、3万~10万円に及ぶ改修・メンテナンスコスト削減にもつながります。

水門開閉の安定稼働や、現場環境に合わせたモーターのカスタマイズでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

※2021年時点