当メディアはスリーピース株式会社をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
モーターを専門に扱う『スリーピース株式会社』の代表・西山弘信が、モーターならではのトラブルを解説。
モーターに関して、お悩みのトラブルや検討中の課題などがある方は、ぜひご一読ください。
※2021年時点
介護用入浴装置のリフター部分では、利用者を安全に昇降・保持するため、高い保持力と安定動作が求められます。その一方で、保持不足による位置ズレや大型化、コスト増加などの課題も発生しやすく、モーターやギア構造の適正化が重要となります。
本ページでは、入浴装置の実際の故障や課題を解決した事例を紹介します。
人の体重が加わった際、現在の機構では保持力が不足しており、出力軸が回転してしまう状態でした。
そのため、椅子を所定の位置で保持できずに下がってしまう問題が発生していました。
平歯ギアでは、出力軸側に負荷がかかると逆方向に回転してしまい、保持力を確保できないという問題がありました。
そこで、セルフロック機能を持つウォームギアを提案。ウォームギアは構造上、出力軸側からの力では回転しないため、負荷がかかった状態でも確実に保持することが可能です。
ウォームギアを採用したことで、セルフロック機能により保持力を確保できるだけでなく、機構全体を省スペース化でき、お客様における設計自由度が向上しました。 また、保持のために必要だった電磁ブレーキが不要となり、1台あたり2,300円のコストダウンを実現しています。
これまでお客様は、昇降の位置情報を把握する目的で、ユニット側に高分解能の高価な光学式エンコーダーを取り付けていました。そのため、製品単価が大きく上がっていました。

(左画像)お客様はこれまで、外部にエンコーダースリットとフォトセンサーを用いたエンコーダーを使用されていました。
→(右画像)モーター一体型にすることで、省スペースとコストダウンを実現しました。
スリーピースではモーター後端の軸に安価な磁気式エンコーダーを直接取り付ける構成を提案。磁気式エンコーダーは小型であることから省スペース化が可能となり、ユニット側の設計自由度も向上します。
さらに、モーター単体の回転数パルスを取得する方式のため、減速後の最終軸では分解能が実質的に増えるという利点も得られます。
モーター後方に安価な磁気式エンコーダーを組み付ける構成に変更したことで、お客様側での組付け工数とエンコーダー自体のコストを削減。磁気式エンコーダーでも必要な分解能を十分に確保できるため、性能要件も満たしています。
結果として、客先側取り付け方式と比較して1台あたり1,500円以上のコストダウンを実現しています。
要望スペックを満たすモーターを市販品から選定すると、必要トルクや出力に対してサイズが大きくなりすぎてしまい、想定している設置スペースに収まらないという問題がありました。
市販品の中から希望のスペースに収まるギアドモーターを探しましたが、要求する仕様を満たす製品が存在しませんでした。そのため、金型費などのイニシャルコストは発生するものの、お客様専用設計のギアドモーターを提案しました。
保持が必要な用途であることからウォームギア方式を採用し、セルフロックにより確実な保持を実現しました。
また、使用環境がお風呂場であるため、静音性にも配慮した設計にしたことで、快適性と信頼性の両立を実現しています。
専用設計によるギアドモーターは金型費などの初期費用こそ発生したものの、約2年で償却が完了しました。
その後は市販品を使用した場合と比較しても製品単価としての優位性が生まれ、償却後の単価比較では1台あたり約2,500円のコストメリットを実現しています。
介護浴槽の保持力不足やサイズ問題は、専用設計や機構の見直しで改善可能です。
介護機器では、利用者の安心感と装置の信頼性を両立する設計が重要となります。ウォームギアへの変更やエンコーダーの適正化は、故障リスクの低減だけでなく大幅なコストダウンにも直結します。
リフターの安定稼働や省スペース化でお悩みの方は、現場の課題を解決するスリーピースのカスタム提案をご検討ください。
※2021年時点