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飲食店やコンビニエンスストアにおいて、コーヒーマシンや紅茶マシンはサービス提供の生命線です。本稿では、日常業務で直面しやすいミル詰まり、抽出ユニットの停止、ポンプ故障、駆動機構の不具合など、マシンで発生する代表的なトラブルの原因と、現場で可能な初期対応について解説します。
コーヒーマシンの心臓部であるグラインダーは、モーター故障の頻度が最も高い部位です。原因の多くはコーヒー豆以外の異物混入です。稀に豆の中に混ざった小さな石や金属片、あるいはプラスチックの破片などがミルに噛み込むことで、過負荷がかかりモーターが強制停止します。また、焙煎度の深い「深煎り豆」特有の油分がミル内部に付着し、粉と固まって負荷を増大させることもあります。無理に動かそうとするとモーターが焼損する恐れがあるため、エラー表示が出た際は直ちに電源を切り、ホッパー内の豆を取り除いて異物の有無を確認してください。
抽出ユニットを駆動させるモーターは、強い力でユニットを圧着させるため常に高負荷です。この部位が動かなくなる最大の理由は、経年劣化による潤滑油切れと、コーヒー粉の詰まりによる物理的な抵抗です。ユニットの動作範囲に残留したコーヒー粉が固着すると、モーターの可動域が制限され、エラーコードを出して停止します。また、ユニット内のシール材(Oリング)が劣化して水漏れが発生し、それがモーター内部に浸入してショートを引き起こすケースも少なくありません。
コーヒー抽出の要である給水ポンプが動かない場合、モーター故障か、あるいは水の流れが阻害されている可能性があります。浄水フィルターの目詰まりによる過負荷や、空運転が続いたことによるポンプ内部の摩耗が主な原因です。また、石灰分(スケール)がポンプ内部に付着して固着する「スケールトラブル」も一般的です。水が全く供給されない状態で無理にポンプモーターを回し続けると、空焚き状態となりヒーターや基板へのダメージも深刻化します。
紅茶マシンやカプセル式コーヒーマシンにおいて、ドリップ・ポッドを回転・セットさせる機構の不具合は、多くの場合、ポッドのセット位置のズレや、回転を司る小型DCモーターのトルク不足によって発生します。ポッドが正しく装着されていない状態で回転機構が作動すると、突起部分に負荷がかかり、プラスチックギアが破損して異音を発することがあります。また、湿気による腐食で回転シャフトが固着しているケースも見受けられます。
マシンの自動洗浄機能やカス捨て動作を担う排水・カス受け駆動モーターは、最も過酷な環境で稼働しています。内部で粉と水分が混ざり合い、それが経年で固まって、モーターの可動部を物理的にロックしてしまうことが原因の大半です。この部分は清掃を怠ると、ゴミの堆積によるモーターへの直接的な腐食を引き起こし、最終的にはモーターの焼損や断線に至ります。カス受けが規定の場所にセットされているにもかかわらず、「カス受けエラー」が消えない場合や、モーターが空回りするような音が聞こえる場合は、可動部周辺の徹底的な洗浄が必要です。