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街中のあらゆる場所に設置され、24時間稼働し続ける自動販売機は、複雑なメカニズムの集合体です。ここでは、自動販売機で頻発する「商品が取り出せない」「冷えが悪い」「釣銭が詰まる」といったトラブルの原因と、それらがモーター駆動系とどう関連しているのかを解説します。安定した運用を維持するための基礎知識としてお役立てください。
商品が出てこないというトラブルは、搬出ユニットを駆動させる「搬出用モーター」の不具合が主な要因です。原因として最も多いのは、商品の詰まりによる過負荷です。搬出口付近で缶やペットボトルが斜めに傾いて挟まり、モーターが回転できず過電流が流れることで保護回路が働きます。また、長年の使用でモーター内部のブラシが摩耗し、トルクが低下して搬出プレートを動かせなくなるケースも少なくありません。
自動販売機の冷却機能が失われると、売上の低下だけでなく食品衛生上のリスクも伴います。このトラブルの核心部は「コンプレッサー(圧縮機)」のモーターにあります。コンプレッサーが異音を発して停止している場合、モーター内部の焼き付きや、起動コンデンサの故障が疑われます。また、放熱ファンモーターが埃でロックされ、冷却効率が極端に低下することでコンプレッサーに過剰な負荷がかかり、サーマルプロテクターによって強制停止しているケースも散見されます。
釣銭が出ないトラブルは、貨幣処理装置(ビルバリ・コインメック)内のモーターやソレノイドの不具合によって引き起こされます。硬貨を払い出すためのコインモーターは小型で精密なため、投入された硬貨に付着していた油分や塵、あるいは硬貨自体の変形が原因で駆動系がロックされます。また、釣銭機の内部で硬貨が積み重なり、排出機構が物理的に動かなくなる「硬貨ジャム」も頻発します。この際、モーターが無理に回転しようとしてギアが破損することも多いため、エラーが発生した場合はただちに電源をリセットし、内部の硬貨排出経路を専用のクリーナーで清掃することがトラブル回避の第一歩となります。